信州は自然が豊か!
当然と言えば当然なのですが、野生動物も、人間のすぐ間近に生息しています。
ホンドリスや、ぽてぽて歩くタヌキ、人間観察?をするアナグマちゃんなど、かわいい動物に会ったら、ラッキー!と思う反面、「遭ったら怖い」動物もいます。イノシシ、(でかい)サル、(でかい)ニホンジカ、毒蛇などなど・・・
そんな中、一番の大物?は、ツキノワグマです。
人里への出没が多い年がありますが、今年はとても目撃情報が多いです。近隣では、人身被害も発生していて、注意が必要です!
実は今朝、職員Aも遭遇。
集落に点在する林から出てきて、山際の住宅の間を抜けて、こちらに気づいた後は、10mほど先を走って山の方向に逃げ去りました。(走るのが早いので、写真には収められず・・・)
数日前から近くに足跡があり、注意しなければならないなと思っていました。(この時撮影した足跡もまだ乾いていなくて、ニアミスだったようです)
ツキノワグマに遭ったらどうするか?!
(専門家ではなく、一般的に言われていることに加えて見聞きした話ですので、ご参考程度に・・・)
① 遠くにクマが見えたら・・・
クマが自分の進行方向と違う方角に向かっていたら、注意しながら静かにその場を立ち去る。こちらに来そうであれば、話し声や物音など立てて、存在を知らせる。大声で騒いだり走って逃げると、クマを刺激して向かってくることがあります。
② 近くにクマが現れたら
まずは落ち着いて、可能ならゆっくりクマと距離をとります。背中を見せると本能的に襲われることがあるそうですので、怖いですが顔を見ながら後ずさりするのが良いそうです。(ちなみに、サルは目をそらした方が良いと言われます。確かに、目を見つめ続けると威嚇してくるものもいます。)
③ 突発的に近距離で出会ってしまったら
攻撃を回避するのは難しい場合が多いですが・・・突進するなど襲ってくるそぶりを見せたら、腕で首や頭を守ってうつぶせるのが良いそうです。相対した場合、クマは自分より大きいと逃げ出すこともあるので、両腕を大きく上げて威嚇したら逃げて行ったという話も聞きます。
知り合いは、夜間に遭遇して、ヘッドライトで照らしたら逃げなかったけれど、ヘッドライトをもう一つつけたら、途端に逃げていったそうです。2つの光を大きな動物の目が光っていると思ったのかもしれない、と言っていました。
登山者の場合は、ストックや傘を振り上げたら有効だったという話も聞きます。が、クマも色々。ケースバイケースですので、何とも言えませんね・・・
ちなみに、私も至近距離で出くわしたことがあります。登山道付近はケモノ臭がすごくて、フンや足跡なども多く見られたため、警戒して、かなりの音量で音楽を鳴らしながら歩いていました。
しかし、右手の笹藪から突然現れました。その距離、2mくらいだったと思います。「ゴワァ」というような息を一気に吐きだすような声で威嚇されて、息を吞みました。こちらが立ち止まると、幸運にも翻って逃げてくれました。が、心臓バクバクでしたよ・・・基本的には、クマも人間が怖いんですよね・・・(至近距離で見るクマは、プーさんとは程遠く恐ろしいですよ~笑)
ちなみに・・・何度か遭遇した経験から、クマたちも藪などでガサガサ音を立てながら歩いてくるので、こちらの音は意外と聞こえていないように思うケースが多かったです。
そんなわけで(私の独断と偏見では)「クマ鈴をつけているから、ラジオを鳴らしているから絶対安心!」ということはないと思います!
しかし、笛の音や手をたたくなど大きな音は効果があると思いますので、遠くに見えたらこちらの存在を知らせましょう。
過去のセンター講習でも、沢筋でクマを見かけたことが何度かありますが、笛を吹いたり、火を焚くと有効でした。煙を嫌う傾向はあるようなので、沢筋などでは、焚火や蚊取り線香は有効に思います。
最後に、山を楽しむうえでは、「クマなど野生動物たちの住処に入らせてもらう」という謙虚な気持ちも大事だと思います。十分に用心しながら、秋山を楽しみましょう!
※環境省のHPにも、掲載があります。ご参考まで・・・
「 クマ類に遭遇した際にとるべき行動 」
https://www.env.go.jp/nature/choju/docs/docs5-4a/pdfs/chpt3.pdf