昨日・今日の2日間は、信州を代表する高原、美ヶ原高原と霧ヶ峰高原の成り立ちのヒミツに迫りました!
講師はもちろん、信州大学・理学部特任教授の原山智先生です。

ハラヤマ探偵団には珍しく、雨のスタート☔
当初は、王ヶ鼻から王ヶ頭を巡る予定でしたが、せっかく登っても、とても景色は見えない、ということで、近くで巡検。

美ヶ原を構成するうち、一番有名かもしれない、安山岩の一種「鉄平石」を皆で観察しました!

雨も強まってきたところで、美ヶ原自然保護センターへ移動しました。

こちらは、展示の一つ「火山豆石」です。
美ヶ原の成り立ちについてお話を聞き、このような展示物たちの説明もしていただきました!

昼食休憩の後は、山頂を後にして、山麓へ。
実は、美ヶ原は山頂付近と山麓では、観察できる岩石が異なります。
山麓の沢沿いで、今度は先ほどの展示でも見た「火山豆石」を探しました。

写真の真ん中あたりに、丸く目のように見えるのが、火山豆石です!
火山が噴火した時、空中に水滴などの核となるものがあると、火山灰が付着して、「豆」を作ります。さらに細かい火山灰が回りにくっついて、殻のあるお豆のようになります。
例えるなら、当たりを集めるとおもちゃの缶詰が当たる、あのチョコのお菓子のような感じです!
その後、雨は結構強くなってしまったのですが、三城いこいの広場さんのレストランをお借りして、まとめをすることが出来ました!
※三城いこいの広場さん、快く対応いただきましてありがとうございました!!

高原の恵み?!美味しい牛乳やソフトクリームをいただきながら、原山先生から今日のまとめをしていただきました。
地質図に表示されていた「等重力線」のお話なども聞いて、1日目が終了しました。
そして、翌朝。

集合時間は、青空が広がり、期待できるお天気!
今日は美ヶ原高原のお隣・霧ヶ峰高原の成り立ちを学びます!
車山の山頂へ、今日は移動も多いので、文明の利器を利用!!

あっという間の山頂!まずは、記念撮影~✨
「今回のテーマを体現してください~!!」
いつもながらの、職員Aの無茶ぶりに、「台地ポーズ」で応えてくださる、皆さま。ありがとうございます!

ここでは、目下に広がる風景を、地質学的観点から読み解きました。
山頂に登って、八島湿原側の景色もしっかり観察。

この頃には、下からぐんぐんとガスが湧いてきて、このすぐ後には真っ白け~に!!
景色を見るには、ギリギリセーフのタイミングでした!
美ヶ原と入れ替わるように活動を始めて形成された、霧ヶ峰の成り立ちについても、しっかりと学ぶことが出来ました!
その後は、和田峠付近の観察地へ移動し、和田峠と言えば・・・の石の観察!

約80-90万年前の噴火活動によりもたらされたこの石が、石器となって遥か遠い場所でも見つかっています。
太古の「長野県産ブランド」ですね!
その後は諏訪湖畔まで降りて、最後に、諏訪湖の成り立ちについてのお話をお伺いしました。
お話の中で、諏訪湖の最大深度が約7mということを教えていただいて、ビックリしました!
(ちなみに、長野県で一番の最大深度を誇る湖はどこかご存じでしょうか?
センターのある大町市の最北にある「青木湖」※、なんと58mもあるんです~!)
今回は、美ヶ原、霧ヶ峰、そして中山道の難所でもある和田峠、最後に諏訪湖と、観光名所としても名高い場所を地質学的な観点からひも解くことが出来ました!
成り立ちの中には議論が続いている点もあるそうで、まだまだロマンが秘められているなぁ~と感じました。
楽しく、熱心に教えてくださった原山先生、今回もありがとうございました!
また、先生に負けず熱心に受講してくださった皆さま、おつかれさまでした!
次回は10月、登山好きな皆さんにとっては気になる!「八ヶ岳」の成り立ちです。
元気にお会いしましょう~!
※青木湖の成り立ちについては、3年前(2022年)に山岳センターのお隣・市立大町山岳博物館の企画展と連携して、観察会を行いました!ご興味のある方は、博物館の企画展資料をぜひご覧ください!